2013年2月21日木曜日

The New Yorker でストックフォトが取り上げられていた!


あの、高級誌と謳われている「THE NEW YORKER WEB版」のコラムで、ストックフォトに関するあるトピックが紹介されていました。

DIS Magazineが運営するDIS Image studioというクリエイティブ集団が、アートよりのストックフォトプロダクション&サイトを立ち上げた、というニュースです。

まず、このようなメディアにストックフォトの話題が取り上げられていること自体、同国の懐の深さを感じるのですが、それが更に「作る側」であることに羨望を覚えました。

日本であれば、ウェブサービスの運営側が「ベンチャー」という文脈で取り上げられることはあるものの、一つの産業としてはまだまだニッチなこの分野では、コンテンツの制作者自身がメディアで紹介されることは極めて少ないのです。それもTHE NEWYORKERというレベルにおいて。

ところで、彼らの様な「プロダクトアウト」の考え方は、現代のビジネスシーンにおいてはネガティブに捉われがちです。取り組む対象がいくらクリエイティブな分野だとはいっても、顧客があって成立しているという意味においては、ストックフォトも顧客ニーズを重視するという普通のビジネスとなんら変わりがありません。

そういった意味でもアートベースのストックフォトがどこまで市場性があるのか。彼らの試みには強い感心を持ってフォローしていきたいと思っています。

もし、そこになんらかの答えが見つかるのなら、世の中のクリエイター、アーティスト達はストックフォトというビジネスにごぞって参入してくることになるでしょう。

なぜなら、ストックフォトに取り組むということは全て自らのアイデアでコンテンツを制作していくという主体的な活動で成り立っています。そしてその一連のサイクルが継続した収益の獲得に直結するからです。

これはクリエイターという作り手にとっては、理想的なマネタイズ方法と言えると思います。

2013年2月10日日曜日

Makersを読んで感銘を受けた人が、次に読むべき2冊「Fab」「Fab Life」(TechWave)

以前のエントリーで取り上げたクリスアンダーソン著:「MAKERS 21世紀の産業革命が始まる」に関連する記事を、知人からシェア頂きましたので、こちらでも共有致します。

Makersを読んで感銘を受けた人が、次に読むべき2冊「Fab」「Fab Life」【湯川】
TechWave

この記事は別ジャンルの個人クリエイターにとっても参考になると思いました。

また、こちらで紹介されている本がこの2冊です。僕はまだ読んでいないので是非読んでみようと思っています。

ただ少々高い(中古でも値がさがっていない!)のとKindle版が出ていないのが残念ですけど。

2013年2月9日土曜日

コンテンツ制作支援サービス(振返り)

こんにちは。

決して手抜きじゃないんですが、僕のもう一つの個人的なブログ「Kotaro's blog」の過去記事を振返っていましたら、まさにこちらで書くべき昨年7月の記事を見つけたので僭越ながら紹介させて頂きます。

コンテンツ制作支援サービス
この様な状況の中では、クリエイター同士は広大な砂浜の中で競争しなくてはならないのです。光り輝く一粒の砂になる為には、最も重要な「アイデア」は勿論ですが、「制作する仕組み」の確立がより重要になってくると考えられます。僕は、そうったクリエイターの悩みを解決するサービスに注目していますし、そんな事を手がけたいという欲求を数年前から持っていました。
熱い・・・。今、まさにこういう思いなのです。

失礼しました!


2013年2月2日土曜日

安西水丸さんとの15分間


先週末の話だけど、15分程のショートドライブの道中何気なくJ-Waveを聞いていた。するとイラストレーターの安西水丸さんがゲストとして話されている番組部分にふと意識が止ま留った。

彼は、村上春樹さんの小説に挿絵を書かれている事でも有名な方だ。それ以外にも個人のイラストレーターとしてはかなり成功されていらっしゃる。そんな彼の話につい聞き入ってしまったのは、彼の成功要因の一端を窺い知ることができる内容だったからだ。それはざっとこんな感じ。

・学生時代に既にイラストレーターになることを決めていた。

・イラストレーターの仕事は広告が主体だから、まずは発注側の仕組みを知る為に広告代理店に入社する事に決めた。電通はその筋で一番大きいからそこにした。

・次に雑誌の仕事をしたいと思って、広告の時と同じように編集者の状況を知らなければならないと思い、平凡社に転職した。

・その後、色々の出会いがあって現在に至る。

細かな部分の記憶は曖昧だけど、それでも大事だと思ったポイントは押さえていると思う。

安西さんは、単にイラストレーターになるということを目的としているわけではなく、さそうだ。きっと"誰よりも突出した成果を出し続けるイラストレーター"になることに照準を定めていたのではないだろうか。であれば一度「顧客側の中の人になってみる」という方法は至極当然の選択のように思える。例えば、芸術家として作品を売りたいのであれば、一度アートディーラーになってみる(弟子入りする)、Webサービスを通して自分のコンテンツを売りたいのであればそのサービス提供会社で働いてみる、という選択もありありだ。

彼のように、創作活動そのものを一旦脇に置いて”需要側の構造や仕組みの理解"を優先するのに時間を使うということは、創作を生業とするクリエイターにとっては一見遠回りに思えるかもしれない。しかし、「突出した成果を出し続ける」ことを最終目的地に設定するということは、誰に何をつくり、それをどうやって売るのか、ということを明確にすることで見えてくるものでもある。

これは、ビジネスでは一般的な考え方だ。クリエイターにとってもそこさえ押さえる事ができれば、後はニーズのあるプロダクトやサービスを産み出す作業に集中できる環境が待っている。それって理想的な状態だと思う。勿論、常にアップデートは必要だけど。

営業して作って、或は、作って営業してという自転車操業的なクリエイターライフを続けるよりも、仕事があちらからやってくる仕組みの構築は大事だ。それがクラウドから抜け出せるコツじゃないのかね、と安西さんに教わった15分間でありました!